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葬儀だけでも

数ヶ月前、ある檀家さんから相談がありました。

母親が危篤なのですが、葬儀を出せるだけの余裕がないとの話しでした。

勤務先が倒産して、再就職したばかりだそうです。
自分の出来る仕事は、海外に取られてしまい、やっと同業の会社に就職できましたが、まだパート扱いだそうです。
他の仕事を見つけるとしても、同じようなものだと話していました。
奥さんもパートに出て働いています。
子供は独立しても、お母さんの医療費も大変なようです。
入院している所に入っている葬儀社に見積もりを頼んだのですが、とても無理だと話していました。
立派な葬儀は無理として、苦労を掛けた母親に報いたいとの希望です。
私は知り合いの葬儀屋さんを紹介して、支払える範囲で全て終わるように致しました。
■場所は公益斎場。
■ご遺体は当寺の霊安室(無料です)。(通夜当日の出棺前に霊前で拝みました)
■通夜には私は行かず、希望する方だけがお線香を手向ける。
■食事と引き出物はなしとしました。ただし火葬中の食事は、コンビニのおにぎりとサンドイッチだけです。お茶は斎場にあります。
当寺の霊安室で行ったこともあます。その時の列席者は4名だったと思います。
円泉寺霊安室
霊安室
私の地区は、今では通夜葬儀を行いますが、寺に入ったときは、通夜がありませんでした。親族と隣組だけが行っていたので、抵抗はありません。
しかし土葬から火葬になり、周りが必ず通夜を行っていますので、私からお布施はそのままで、通夜葬儀を行うことを提案してからは、右へならえとなりました。
今では昔から住職が通夜に来ていたと主張する人ばかりになりました。
その家の葬儀には私が行きましたが、お布施は内緒、葬儀屋さんは人件費で考えるなら赤字でした。
おばあちゃんの元気な頃を思い出しながら、葬儀を行いました。
新しい檀家さんは一日葬だけや、火葬のみを行ってから、永代供養、お墓の見学に来られる方が多くなっています。
このブログは檀家さんも読んでいますが、観て欲しくない内容です。
かなり仏教的でない通夜葬儀の話し ブログリンク
良かったら読んでください。
他のお寺さんに怒られそうな内容です。